体が冷えると免疫力が低下する!?
温活で免疫力をアップ!
冬になると気になる体の“冷え”。
「冷えは万病のもと」といわれ、血流が悪くなり、免疫力も低下。さまざまな不調を引き起こします。
健康のためには、体を冷やさないことが大切。
そこで、体を温めて体温を上げる
「温活」を始めてみませんか。
体温が上がれば血流が改善され、免疫力もアップするといわれています。
医師として「温活」をすすめている石原新菜先生に教えていただきました。
イシハラクリニック 副院長
石原新菜(いしはら にいな)先生
帝京大学医学部卒業、同大学病院の研修医を経て、現在は父の経営するクリニックで漢方薬処方を中心とする診療を行うかたわら、テレビ・ラジオへの出演や、執筆、講演活動などでも活躍中。「腹巻き」や「しょうが」などによる美容と健康増進の効果を広めることに尽力している。著書は『眠れなくなるほど面白い 図解 冷えと乾燥の話』(日本文芸社)ほか、ムック本を含め100冊を超える。
なぜ、体を温める温活が大事なの?
現代医学には"冷え"の概念がない!?
体が冷えると全身の血流が悪くなり、肩こりや頭痛、むくみや便秘、肌荒れなど、さまざまな不調を引き起こします。また、代謝の低下や免疫力の低下も招き、病気にかかりやすい体質へとつながっていきます。
ところが、病院に行っても対症療法で一時的に良くなるものの、根本的に不調が改善されないケースが多く見られます。これは、現代医学には“冷え”という概念が存在せず、病気として定義されていないためです。
一方、東洋医学では“冷え”を重要な病因のひとつと考え、血流の滞りを解消する治療や生活改善のアプローチがとられてきました。
冷えの改善に欠かせないのは、血流を良くして全身にエネルギーを巡らせること。そのためには体を温める「温活」が効果的です。体を温めることで代謝が活発になり、血流も良くなって、結果的に体温が上がれば不調の改善や予防へとつながります。
低体温はさまざまな不調を起こし、免疫力の低下も招きます。
低体温を招く現代のライフスタイル
今の日本人の平熱は35.5~36.2度くらいの人が一番多く、これは昔の日本人より1度近く低くなっているといわれています※。体温が1度下がると免疫力は30%低下するといわれているなかで、現代人は低体温の人が増えているのです。
その背景には、便利になった現代人のライフスタイルが深く関わっています。冷暖房で外気温の影響を受けにくくなり、移動は車や電車が中心。熱を生み出す筋肉が運動不足で少なくなっていることや、お風呂はシャワーで済ませる人が増えていること、また、食生活の乱れやストレスによる自律神経の乱れも冷えの原因です。
最近は、血流が滞ることで細い毛細血管が機能を失い、幽霊のように痕跡だけが残ったり、消えかかったりする「ゴースト血管」という現象も問題になっています。ゴースト血管が増えるとさらに血流が悪化し、細胞の機能低下や老化、疾患のリスクを高めるといわれており、まさに“冷え”は現代病ともいえるのです。
※東京大学の田坂定孝教授による、日本人の体温についての研究より。
体温が上がれば、免疫力もアップ!
免疫細胞も含め、細胞の活性には酵素が関わっています。その酵素が効率良く働くのは37度前後。つまり、体温が高い人のほうが免疫力も高くなるのです。
「体温を上げるなんて、難しいのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。温活に取り組んで2週間で0.5度、1か月で1度上がった例もあります。温活に挑戦して、不調のない健康な体を目指しましょう!
体温が上がって免疫力もアップする!
4つの温活にチャレンジ
おすすめの温活は、運動、入浴、服装、食事の4つ。
大事なのは続けること。さっそく始めてみましょう!
1分間のスクワットでもOK!
熱をつくる筋肉をつける
体温の約4割は筋肉でつくられるため、筋肉が増えれば基礎代謝がアップするほか、血流も良くなり、体温が上がりやすい体になります。特に筋肉量の少ない女性や高齢者は、運動で筋肉を増やしましょう。筋肉の約7割が下半身に集まっているので、運動習慣がない人にはスクワットがおすすめ。下半身を動かすと、効率良く筋肉をつけることができます。
しゃがんだり、立ったり、1分間で30回くらい行いましょう。仕事や家事の合間、入浴前などにぜひ取り組んでみてください。
シャワーで済ませるのはNG。
毎日湯船につかる
忙しいと、ついシャワーで済ませたくなりますが、毎日湯船につかり、体を芯から温めましょう。40度くらいのお湯に10分程度つかり、プツプツと汗が出てきたらOKです。湯船につかると血管が拡張して血流が良くなり、代謝もアップ。冷えだけでなく、睡眠の質も改善されます。
入浴には心身のリラックス効果もあり、ぐっすり眠れるようになると免疫力アップにもつながります。
腹巻きやレッグウォーマーで
下半身を温める
体を冷やさないためには、腹巻きやレッグウォーマー、靴下などで下半身を温めることが大切です。特にお腹は、胃腸や腎臓など大切な臓器がある重要な場所。しかも腸には全身の免疫細胞の約7割が存在しているので、お腹を温めて血流が良くなると免疫細胞も活発に働くようになります。
腹巻きは、夏の屋外など気温の高い場所を除いて、できるだけ毎日着用することをおすすめします。
発酵食品やスパイスで
体を温め、腸活も忘れずに
私たちの体は食べたものでできており、温活においても食事はとても大切です。体に必要な栄養素や、体を温める食材を中心に取り入れましょう。
なかでも温活におすすめしたいのが、納豆やみそなどの発酵食品です。発酵食品に含まれる酵素が血行と代謝を促進するだけでなく、善玉菌が腸内環境を整えてくれます。腸の働きが活発になると、消化機能が促進され、体温の上昇にもつながります。また、漢方では根菜類が体を温める薬膳といわれています。冬は旬の根菜も多いので、積極的に取り入れましょう。
血行を促進する食材としては、しょうが、にんにく、ねぎ、シナモン、こしょう、唐辛子など、香味野菜やスパイスもおすすめです。例えば、温かい飲み物にしょうがやシナモンを、料理に唐辛子やこしょうを「ちょい足し」すれば手軽に取り入れられます。
ただし、激辛料理は体を温めますが、大量に汗をかくと気化熱で体の熱を奪ってしまうので、汗をかきすぎない程度に控えましょう。
おすすめの食材
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たんぱく質
肉、魚、卵、大豆などのたんぱく質は、熱をつくり出す筋肉の原料。筋肉量が少ない女性や高齢者は、特に積極的に摂りましょう。
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発酵食品
納豆やみそ、チーズ、漬物などの発酵食品は、微生物の力によって、ビタミン類やアミノ酸が増え、代謝を上げる効果があります。
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根菜類
れんこんやごぼう、にんじん、大根など、漢方では土の中で育つ根菜類は水分が少なく、体を冷やしにくいといわれています。
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スパイス
しょうが、シナモン、唐辛子などのスパイスは、血行を促進し代謝を高める効果が期待できます。料理や飲み物にちょい足しがおすすめ。
おすすめの飲み物
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ほうじ茶
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しょうが紅茶
皮ごとすりおろしたしょうがを紅茶に加えた「しょうが紅茶」は、黒砂糖やハチミツを加えて飲みやすく。茶葉を焙煎した「ほうじ茶」なども体を温める効果があるとされています。
温活を続ければ、2週間から1か月で体温アップ。
体が変わります!
私が温活をすすめるのは、何より私自身が温活で健康になったからです。若い頃は研修医として多忙を極め、今より10kgも太っていて生理が止まるほど体調も崩してしまいました。そこで父(医師の石原結實氏)に相談したら、腹巻きが大量に送られてきたんです(笑)。入浴や食事も父の助言に従ったところ、半年で体重が減って生理も元に戻り、花粉症まで治りました。そのとき、本当に健康であれば不調にならないと気づいて、夏でも腹巻きをしていますし、毎日5km走って、夜は必ず湯船につかるなど、温活を続けています。
温活は習慣づけることが大切です。患者さんの中には、たった2週間で平熱が上がった人もいますので、ぜひ続けてみてください。


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