ドクターズアドバイス 骨折のリスクだけじゃない!

⾻の量がシワやたるみの原因!?
⾻を強くして若々しく健康に!

この先生に聞きました
ゆりクリニック 院長 矢吹有里(やぶき・ゆり)

ゆりクリニック 院長

矢吹有里(やぶき・ゆり)

東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入室。急性期病院等に勤務し、東京都済生会中央病院整形外科医長を経て、2017年、東京・田町に女性のための整形外科「ゆりクリニック」を開院。骨粗しょう症予防を美容医療の視点から考える「骨美容®︎」を提唱。メディアなどで広く啓発活動を行っている。日本専門医機構整形外科専門医、日本骨粗鬆症学会認定医。

骨の健康は将来の骨折や骨粗しょう症のリスクだけでなく、美容にも関連します。
整形外科医で女性の骨の問題に詳しい矢吹有里先生に骨を健康に保つ秘訣を伺いました。

骨量が減ると美容にも影響する!?

 加齢で骨量が減ると顔の骨も萎縮し、丸みが失われます。また、シワやたるみが気になったり、眼窩(がんか)が広がることで目の下のたるみが目立ち、老けた印象につながります。

丸みがなくなる 目が落ち込んでくぼむ 頰が垂れ下がる あごやフェイスラインがたるむ おでことこめかみの骨がへこむ 目の周りの骨が広がる 頰の骨が平らになる あごの骨が減少する

骨量は20代をピークに減少

 骨量は20代にピークを迎え、40歳頃までは維持されますが、女性は閉経後、女性ホルモン低下により急激に減少します。また、ピーク時の骨量は人によって異なるため、若い頃の栄養不足や運動不足は、将来、骨粗しょう症になりやすくなります。

出典:「エストロゲンと骨量の変化」を改変
藤田拓男:臨床産婦人科産科 43(7).677(1989)
山本逸雄 Osteoporosis.Japan 7(1).10(1999)

骨は代謝で生まれ変わる

骨は骨をつくる骨芽(こつが)細胞と、骨を壊す破骨(はこつ)細胞の働きで代謝が行われ、日々生まれ変わっています。骨の量と質を保ち、骨を強くするためには、骨の材料となる食事と骨芽細胞の働きを促す運動が大切です。

壊れた部分に骨芽細胞がくっつく 骨芽細胞が新しい骨をつくる 骨ができあがる 破骨細胞が古くなった骨を壊す

何歳からでも骨を意識した生活を始めることが大切

 私たちの骨は、古い骨を壊す破骨細胞と、新しい骨をつくる骨芽細胞の働きによる「骨代謝(こつたいしゃ)」を繰り返しています。このバランスが崩れ、古い骨を壊す分解が新しい骨の形成を上回ると、骨の量の減少や質の悪化により、骨がもろくなる「骨粗しょう症」を引き起こします。

 さらに、骨量が減ると顔の骨も萎縮し、「骨やせ」によってシワやたるみ、目の下のくぼみなど、見た目にも変化が現れます。

 骨量は20歳前後でピークを迎え、40歳頃までは維持されますが、女性は更年期を迎えると女性ホルモンのエストロゲンが減ることで骨量が急激に低下し、40歳以降では平均で4人に1人が骨粗しょう症といわれています。一度失った骨量を取り戻すことは難しく、若いうちから維持することが重要です。

 骨の健康には体重も大きく関係しています。若い女性に多い過度な「やせ」だけでなく、年齢を重ねてからの無理なダイエットも、骨にとっては大きな負担となるため注意が必要です。

 骨量の低下をゆるやかにして骨を丈夫に保つには、骨の材料になるカルシウムやタンパク質に加え、ビタミンDやK、マグネシウムを含むバランスのよい食事が欠かせません。また、ウォーキングやジョギング、エアロビクス、縄跳びなど、着地や接地の衝撃を伴う運動は、骨芽細胞の働きを促す助けになります。

 骨は「失ってから対処する」のではなく、「今ある骨を守る」ことが重要。何歳からでも骨を意識した生活を始めることが、将来の健康と若々しさにつながります。

骨を強くするための対策

  • 縄跳び
  • 骨の代謝を促す
    運動や筋トレに取り組もう!

    骨に垂直方向の刺激を与える運動は骨芽細胞を活性化します。縄跳びは1日10分、かかと落としは1日50回を目安に行いましょう。一度にできない場合は、分けて行ってもかまいません。毎日続けることが大切です。

  • かかと落とし

    背伸びするようにかかとを上げたら、次に体重をかけて勢いよくかかとを落とします。